しんし)” の例文
しんしと聞いていい許の息子かは慌て過ぎる、大晦日おおみそかに財布を落したようだ。しんしだよ、張物に使う。……押を強く張る事経師屋以上でね。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
他事よそながら、しんし、荷高似内のする事に、挙動ふるまいの似たのが、気とがめして、浅間しく恥しく、我身を馬鹿とののしって、何も知らないお京の待遇もてなしを水にした。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)