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篝屋
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かがりや
ふりがな文庫
“
篝屋
(
かがりや
)” の例文
洛内四十八ヵ所の
篝屋
(
かがりや
)
の火も、つねより明々と辻を照らし、淡い
夜靄
(
よもや
)
をこめた
巽
(
たつみ
)
の空には、羅生門の
甍
(
いらか
)
が、夢のように浮いて見えた。
私本太平記:01 あしかが帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「辻の
篝屋
(
かがりや
)
にかかるたび、辻立ちの武者どもが、お車の内をさし覗いたり、私へも、さまざま、嫌がらせなど、
吐
(
ほ
)
ざきまいた」
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
首魁
(
しゅかい
)
の良忠は、どうやら、捕り逃がしてしまったらしい。だが各所で、残党の兵十幾人かは捕え獲たと、道誉は、途上の
篝屋
(
かがりや
)
の者から聞いて
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もちろん、洛内は戒厳令下にあり、夜は
篝屋
(
かがりや
)
の火で真っ赤だが、昼は逆に人通りもなく、五月の青葉もむなしく、苦悩の都は、死に
瀕
(
ひん
)
していた。
私本太平記:03 みなかみ帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すでに、洛中諸所の
篝屋
(
かがりや
)
とは、しめし合せもあったとみえる。行く行く篝屋武士も、打物取って、討手方の一翼に入る。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
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また、やがて夜が深まると、辻々四十八ヵ所にいつもは終夜詰めている
篝屋
(
かがりや
)
(後世の辻番所)の武士が、こつねんと、みなどこかへ姿を消し去った。
私本太平記:09 建武らくがき帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
彼は、洛内四十八ヵ所の
篝屋
(
かがりや
)
を復活させ、強盗、追剥ぎ、ゆすり、残党など、片っぱしから処刑に付していたが、そのうちに意外な或る大物をも逮捕した。
私本太平記:08 新田帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、事の
変
(
へん
)
を知らされたときは、すでに陽も高く、責任者の警固がしらや
篝屋
(
かがりや
)
番の武士などは、もう首のない人間みたいに、階下の地上にヘタ
這
(
ば
)
っていた。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
追討
(
ついとう
)
の大将は、高橋三河守
時英
(
ときひで
)
と、紀伊の
隅田藤内左衛門
(
すだとうないざえもん
)
で、ふたりが大江の北に陣をすすめた次の日、さらに在京の
篝屋
(
かがりや
)
武士千余騎が、追っかけの加勢として、両将の下に加わっていた。
私本太平記:05 世の辻の帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
篝屋
(
かがりや
)
の兵も敬礼する。——一般に、道誉の評判はたいへんいい。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
篝屋
(
かがりや
)
の
警吏
(
やくにん
)
だ」
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
篝
漢検1級
部首:⽵
16画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“篝屋”で始まる語句
篝屋奉行