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筋違
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すじか
ふりがな文庫
“
筋違
(
すじか
)” の例文
筋違
(
すじか
)
いに岩脈がほとばしって、白衣の道者たちが大沢で祈ったのと同じように、この岩脈を十二薬師の体現と信じて、崇拝するという話である。
不尽の高根
(新字新仮名)
/
小島烏水
(著)
がんりきは、ついと飛び
退
(
の
)
いた。一尺余りの白刃が、紙張の裾から飛び出して、がんりきの眼と鼻の上を
筋違
(
すじか
)
いに走って、そうしてその
切尖
(
きっさき
)
はガッシと葛籠の一端に当る。
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
毛利小平太
(
もうりこへいだ
)
は
小商人
(
こあきゅうど
)
に
身
(
み
)
を
扮
(
やつ
)
して、
本所
(
ほんじょ
)
二つ
目
(
め
)
は
相生
(
あいおい
)
町三丁目、ちょうど
吉良左兵衛邸
(
きらさひょうえやしき
)
の辻版小屋
筋違
(
すじか
)
い前にあたる米屋五兵衛こと、じつは同志の一人
前原伊助
(
まえばらいすけ
)
の店のために
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
お重は彼女の
後姿
(
うしろすがた
)
をさも
忌々
(
いまいま
)
しそうに見送った。父と母は厳格な顔をして
己
(
おの
)
れの皿の中を見つめていた。お重は兄を
筋違
(
すじか
)
いに見た。けれども兄は遠くの方をぼんやり眺めていた。
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
これが美しい子さらひの活躍する、夕方に小屋をあけて、四つ目や、中の郷や、濱町や、
筋違
(
すじか
)
ひまで遠出をする機會があつたら、平次は
躊躇
(
ちうちよ
)
もなく縛る氣になつたかも知れません。
銭形平次捕物控:171 偽八五郎
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
丸根落ちて佐久間大学、飯尾近江守只今討死と告げるのを信長聞いて、「大学われより一時先に死んだのだ」と云って近習の士に銀の珠数を持って来させ、肩に
筋違
(
すじか
)
いにかけ前後を顧みて叫んだ。
桶狭間合戦
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
東の空に光る宵の明星をめあてに、
只管
(
ひたすら
)
に二里ばかり歩きつづけましたが、そこで一筋の広い道が東から来て
筋違
(
すじか
)
いになるところの
庚申塔
(
こうしんとう
)
の前に立って、行先に迷うていました。
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
筋
常用漢字
小6
部首:⽵
12画
違
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“筋違”で始まる語句
筋違橋
筋違見附
筋違御門
筋違見附外
筋違外
筋違骨
筋違橋内