端折ぱしょ)” の例文
昔健ちゃんのあすびに来てくれた時分にゃ、随分しり端折ぱしょりで、それこそ御釜おかまの御尻まで洗ったもんだが、今じゃとてもそんな元気はありゃしない。
道草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
しり端折ぱしょりの尾骶骨かめのおのあたりまで、高々たかだか汚泥はねげた市松いちまつの、猫背ねこぜ背中せなかへ、あめ容赦ようしゃなくりかかって、いつのにかひとだかりのしたあたり有様ありさまに、徳太郎とくたろうおもわずかめのようにくびをすくめた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)