端厳たんごん)” の例文
旧字:端嚴
楽人はいたみの曲を奏し、市人は感嘆の声をおしまず、文章家は彼女が生れたおりから死までが、かくなくてはならぬ人に生れたことを、端厳たんごんな筆につづりあわせたであろう。
マダム貞奴 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
月の光を切々とすくう鰌すくいの端厳たんごんさはかつての鏡花きょうか散人も見たものだ。
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
また気勢けはいがして、仏壇の扉細目ほそめ仄見ほのみたま端厳たんごん微妙みみょう御顔おんかんばせ
蠅を憎む記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
微妙びめう端厳たんごんなるその馬は
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
霊彩れいさいたかく、端厳たんごん
全都覚醒賦 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
微妙びめう端厳たんごん緑玉エメロウド
畑の祭 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)