空馬からうま)” の例文
望月の家をせ出した兵馬が、この村をあとにしてもと来た道。そこへちょうど通りかかったのは、空馬からうまを引いた、背に男の子をうた女。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
乗ればよいのに乗りもしないで、二頭の空馬からうまをうしろに随えながら、ゆらりゆらりと大股に歩き出しました。
と、梨丸は、空馬からうまの手綱を曳きながら、主人のあとに従って、そこの土塀門までいて行った。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
と、藤三はすぐ空馬からうまの口を曳いて、池のみぎわへ馬の脚を沈めた。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
空馬からうまが跳んでゆく。
新書太閤記:01 第一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)