神廟しんびょう)” の例文
昨日の久能山の家康公の神廟しんびょうくらべると全然まるでお話にならない。辻堂のような粗末なものがある丈けで、石塔は一向見えなかった。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
遷宮せんぐうの執り行いもなく、神廟しんびょうの荒れようはかしこき極みであったし、国家的な神事も久しくえたままになっていたので、信長は、新宮御造作のことを思い立ち、昨年来
新書太閤記:06 第六分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いいですか、その後には墓掘りが控えている。われわれにとっては神廟しんびょうが。皆大きな穴の中に落ちこむのである。死。結末フィニス。全部の清算。そこが消滅の場所である。死は死しているのである。
神廟しんびょうのお告げに相違ない」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「河畔の白龍神廟しんびょうでしょう」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)