眼利めき)” の例文
だから、材料の眼利めききが肝心かんじんである。これは今まであまりいわれなかったが、従来の料理論のエアポケットだ。
味覚馬鹿 (新字新仮名) / 北大路魯山人(著)
壁辰は、左官が本職で、旁々かたがたかみの御用もつとめているのである。岡っ引きとして朱総しゅぶさをあずかり、その方でも、いま江戸で、一と言って二と下らない眼利めききなのだ。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
実は自分にもまだ確かに見きわめが付かねえので、ある眼利めききのところへ持って行って鑑定して貰うと、なるほどよく出来ているが真物ほんものじゃあない、これはたしかに贋物だと云われて、万助め
半七捕物帳:27 化け銀杏 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)