トップ
>
眉唾物
>
まゆつばもの
ふりがな文庫
“
眉唾物
(
まゆつばもの
)” の例文
と、いつも庄造はさう答へるに
極
(
き
)
まつてゐた。あの女は
兎角
(
とかく
)
懸引
(
かけひき
)
が強くつて、底に底があるのだから、何を云ふやら
眉唾物
(
まゆつばもの
)
である。
猫と庄造と二人のをんな
(新字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
馬またこの通りなるに、生まれ付いて駱駝流に
行
(
ある
)
く馬があったとは
眉唾物
(
まゆつばもの
)
だろう。しかし教えさえすればさように歩かしむるを得。
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
「ははあ——
眉唾物
(
まゆつばもの
)
ではござるまいなあ。まさか、奥州仙台陸奥守のことでござるから、嘘にしても何かよるところがあるでござろうがな」
大菩薩峠:34 白雲の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
まずこうとでも云わずばなるまい……とは云え余りに野性が多い。いわゆる磨かぬ宝玉じゃ……南条右近の三男と云うがこれは少々
眉唾物
(
まゆつばもの
)
だ。
八ヶ嶽の魔神
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
いくら小仏だって、今の世に、そんな妖怪や
変化
(
へんげ
)
が出てたまるもんか、そいつは
眉唾物
(
まゆつばもの
)
だよ、とテンから笑い消す者がある。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
見たまえ——今の京都には、なんでもある。公武合体から破約攘夷まである。そんなものが
渦
(
うず
)
を巻いてる。ところでこの公武合体ですが、こいつがまた
眉唾物
(
まゆつばもの
)
ですて。
夜明け前:01 第一部上
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
と、いつも庄造はそう答えるに
極
(
き
)
まっていた。あの女は兎角
懸引
(
かけひき
)
が強くって、底に底があるのだから、何を云うやら
眉唾物
(
まゆつばもの
)
である。
猫と庄造と二人のおんな
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
白雲も、当世流行の勤王家や、佐幕党に、かなり
眉唾物
(
まゆつばもの
)
の多いことを知っている。
大菩薩峠:31 勿来の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
公の局外中立と云うのは甚だ
眉唾物
(
まゆつばもの
)
であって、蔭で檜垣衆の尻押しをしていたらしいことは、大体間違いがないのである。
武州公秘話:01 武州公秘話
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
あの女は兎角
懸引
(
かけひき
)
が強くつて、底に底があるのだから、何を云ふやら
眉唾物
(
まゆつばもの
)
である。
猫と庄造と二人のをんな
(新字旧仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
眉
常用漢字
中学
部首:⽬
9画
唾
常用漢字
中学
部首:⼝
11画
物
常用漢字
小3
部首:⽜
8画
“眉唾”で始まる語句
眉唾
眉唾者