“目脂”の読み方と例文
読み方割合
めやに100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鼻をひこつかせるやうにして、猪之介は竹格子の間に白く浮き出してゐるお光の顏らしいものを、目脂めやにの一杯に溜つた眼で見詰めた。
兵隊の宿 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
目脂めやにを拭って、再び見直した。耳にまつわる毛を払いのけて、男が何を云ってるのかを聞こうと焦った。腰を伸ばして塀に掴まった。
反逆 (新字新仮名) / 矢田津世子(著)
すりきれたくしゃくしゃのたてがみは、主のそそけた髪にも似て来、しょぼしょぼ濡れている眼は、主のそれと同じくいつも目脂めやにをたたえていた。
蕎麦の花の頃 (新字新仮名) / 李孝石(著)