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盤台面
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ばんだいづら
ふりがな文庫
“
盤台面
(
ばんだいづら
)” の例文
旧字:
盤臺面
毎日のように行き合って見知り越しになった
盤台面
(
ばんだいづら
)
も何処の主人公か分らなかった。先方も然うだったに相違ない。忙しい世の中だ。
閣下
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
盤台面
(
ばんだいづら
)
の汚い歯の大きな男で、
朴歯
(
ほうば
)
の下駄を
穿
(
は
)
き、
脊割羽織
(
せわりばおり
)
を着て、
襞襀
(
ひだ
)
の崩れた
馬乗袴
(
うまのりばかま
)
をはき、
無反
(
むぞり
)
の大刀を差して遣って参り
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
濁って、ポカンと開いた黄色い中に、
眼球
(
ひとみ
)
が輝きもなく一ぱいに据って動かずにいる。
盤台面
(
ばんだいづら
)
で、色が黄ばんだ白さで、鼻が妙に大きい。
旧聞日本橋:06 古屋島七兵衛
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
この二十五六の大年増、
中低
(
なかびく
)
の
盤台面
(
ばんだいづら
)
で、いささか肥り
肉
(
じし
)
で、非凡の不きりょうですが、座持がよく唄がうまいほかに、何んとなく一種不思議な魅力を感じさせる女です。
銭形平次捕物控:320 お六の役目
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
すると赤シャツは山嵐の机の上へ
肱
(
ひじ
)
を
突
(
つ
)
いて、あの
盤台面
(
ばんだいづら
)
をおれの鼻の側面へ持って来たから、何をするかと思ったら、君昨日返りがけに船の中で話した事は、秘密にしてくれたまえ。
坊っちゃん
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
と云いながら大結髪を
握
(
つか
)
んでグイと頭を引上げると、
盤台面
(
ばんだいづら
)
の眉毛の濃い鼻の下から耳へ掛けて一ぱいの髭で、何ういうことか額の処に十文字の小さい
刺青
(
ほりもの
)
が有りまする。
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
中低
(
なかびく
)
で
盤台面
(
ばんだいづら
)
の、非凡の愛嬌者で、高輪の往来——
遅発
(
おそだち
)
の旅人の、好奇の眼を見張る中から、八五郎をしょっ引いて、巴屋の店に飛び込むほどの勇気と腕力を持っていたのです。
銭形平次捕物控:320 お六の役目
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
御機嫌の悪い上に元来
盤台面
(
ばんだいづら
)
である。レシーバーの銀棒が二本の角のように見えた。
或良人の惨敗
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
ところがこの晩はいつもと違っていた。鬼瓦と呼ばれて有名な
盤台面
(
ばんだいづら
)
が一向怖くない。父親の前へ出てこんなに平気でいられるのは初めてだった。心に
工
(
たく
)
むところがあると、兎角悪びれる。
脱線息子
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
盤
常用漢字
中学
部首:⽫
15画
台
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
面
常用漢字
小3
部首:⾯
9画
“盤台”で始まる語句
盤台