“白蓮華（びやくれんげ）” の例文
その花びらが、幾つにも分けて見せる隈、仏の花の白蓮華（びやくれんげ）と言ふものであらうか。郎女には何とも知れぬ浄らかな花が、車輪のやうに、宙にぱつと開いてゐる。
死者の書：――初稿版―― (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)
下山（げざん）の時（とき）の面影（おもかげ）は、富士川（ふじがは）の清（きよ）き瀬（せ）に、白蓮華（びやくれんげ）の花（はな）びらにも似（に）られよとて、切（せつ）に本腹（ほんぷく）を祈（いの）つたのである。
雨ふり (旧字旧仮名) ／ 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
（單瓣（ひとへ）四片（よひら）の白蓮華（びやくれんげ））
有明集 (旧字旧仮名) ／ 蒲原有明(著)
瑞雲（みづぐも）くだる白蓮華（びやくれんげ）
全都覚醒賦 (新字旧仮名) ／ 北原白秋(著)
瑠璃座（るりざ）に匂ふ白蓮華（びやくれんげ）。
春鳥集 (旧字旧仮名) ／ 蒲原有明(著)
花の四片（ひら）は白蓮華（びやくれんげ）
有明集 (旧字旧仮名) ／ 蒲原有明(著)