産婆とりあげばゝ)” の例文
ひくくし申けるは此度藤が原より召連れ候者ありたゞ今御次にひかへさせたり其中一人の若人わかうど吉兵衞と申す者實は生國しやうこく紀州きしう名草郡なぐさのごほり平野村ひらのむらなる感應院かんおうゐんと申す修驗者しゆけんじや弟子でしにて寶澤と申す者なりしが今より十餘年前此平野村にお三婆といふ産婆とりあげばゝありそのむすめさはの井と云が紀州家の家老職からうしよく加納將監かなふしやうげん方へ奉公せし折將軍家は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)