生動せいどう)” の例文
もしこの上に一頭地いっとうちを抜けば、わが感じたる物象を、わが感じたるままのおもむきを添えて、画布の上に淋漓りんりとして生動せいどうさせる。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
保吉はこう云う色彩の調和に芸術家らしい満足を感じた。殊に乙姫おとひめ浦島太郎うらしまたろうの顔へ薄赤い色を加えたのはすこぶ生動せいどうおもむきでも伝えたもののように信じていた。
少年 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
わが眼には星辰せいしん雲集し又無限むげん夜天やてん生動せいどうす。
頌歌 (旧字旧仮名) / ポール・クローデル(著)