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甑
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こしき
ふりがな文庫
“
甑
(
こしき
)” の例文
艫部に乘つた五十六人は薩摩國
甑
(
こしき
)
島郡に、舳部に乘つた四十一人は、肥後國天草郡に漂着して、不思議に生命を全くしたことがある。
大師の入唐
(旧字旧仮名)
/
桑原隲蔵
(著)
イヒは
甑
(
こしき
)
でふかすこと今日の赤飯のごとくであったが、そんな方法をもって飯を製することは
節供
(
せっく
)
の日ばかりになった。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
その二には、
后
(
きさき
)
御産の行事として、御殿の棟から
甑
(
こしき
)
を落す習慣があり、皇子の時は南、皇女の時は北と決まっていたが、この時には間違って北に落してしまい、慌てて落し直すという
珍事
(
ちんじ
)
があった。
現代語訳 平家物語:03 第三巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
今から考えてみると形がやや
甑
(
こしき
)
と似ている。甑はもう使用する人がないから、いたって古い命名であることがわかる。
食料名彙
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
今から考へて見ると形がやゝ
甑
(
こしき
)
と似て居る。甑はもう使用する人が無いから、至つて古い命名であることがわかる。
食料名彙
(旧字旧仮名)
/
柳田国男
(著)
▼ もっと見る
たとえば一つの
甕
(
かめ
)
に
醸
(
かも
)
した酒、一つの
甑
(
こしき
)
で
蒸
(
む
)
した
強飯
(
こわめし
)
、一つの
臼
(
うす
)
の
餅
(
もち
)
や一畠の
瓜
(
うり
)
大根
(
だいこん
)
を、分けて
双方
(
そうほう
)
の腹中に入れることは、そこに眼に見えぬ力の連鎖を作るという
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
“甑”の解説
甑(こしき)は、古代中国を発祥とする米などを蒸すための土器。需とも。竹や木などで作られた蒸籠と同じく蒸す調理のために用いる。
(出典:Wikipedia)
甑
漢検準1級
部首:⽡
16画
“甑”を含む語句
甑島
下甑島
上甑
下甑
甑嶽
甑灘