琵琶法師びわほうし)” の例文
たとい嘘とは云うものの、ああ云う琵琶法師びわほうしの語った嘘は、きっと琥珀こはくの中の虫のように、末代までも伝わるでしょう。
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
くらべものにゃあなりませんが、むかし琵琶法師びわほうしの名誉なのが、こんな処で草枕、山の神様に一曲奏でた心持。
唄立山心中一曲 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「さすらいの琵琶法師びわほうしです」
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ある琵琶法師びわほうしが語ったのを聞けば、俊寛様は御歎きの余り、岩に頭を打ちつけて、くるじにをなすってしまうし、わたしはその御死骸おなきがらを肩に、身を投げて死んでしまったなどと
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
わたしは出来るだけ細々こまごまと、その御噂を御話しました。琵琶法師びわほうしの語る言葉を借りれば
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)