琳派りんぱ)” の例文
すでに光悦風のあの新しい様式、また宗達画などの琳派りんぱの発祥も見られながら、なお、前にいったような淡雅、気品、禅味などを生命とする水墨画の一群は、依然として
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
三渓の蒐集品は文人画ばかりでなく、古い仏画や絵巻物や宋画や琳派りんぱの作品など、尤物ゆうぶつぞろいであったが、文人画にも大雅たいが蕪村ぶそん竹田ちくでん玉堂ぎょくどう木米もくべいなどのすぐれたものがたくさんあった。
漱石の人物 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
博物館はくぶつかんに、いま光琳こうりんほう一など、琳派りんぱ陳列ちんれつがあるのじゃがな。」と、叔父おじさんは、博物館はくぶつかんもんのあるほうをつえでしました。しかし、そのほうには、人影ひとかげすくなくて、さびしかったのです。
町の真理 (新字新仮名) / 小川未明(著)