“琳琅”の読み方と例文
読み方割合
りんろう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
南岳また年々土中にかめを埋めて鈴虫を繁殖せしめ、新凉の節を待つてこれを知友にわかつ。南岳を知るものの家秋に入つて草虫琳琅りんろうの声を聴かざる処なし。知友また呼ぶに鈴虫の翁を以てす。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
このゆえ天然てんねんにあれ、人事にあれ、衆俗しゅうぞく辟易へきえきして近づきがたしとなすところにおいて、芸術家は無数の琳琅りんろうを見、無上むじょう宝璐ほうろを知る。俗にこれをなづけて美化びかと云う。その実は美化でも何でもない。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)