球形きゅうけい)” の例文
しかしその大きな球形きゅうけいの頭は、かすかにふるえていた。殿下の心頭に、しだいにいきどおりがのぼってきたのである。
海底大陸 (新字新仮名) / 海野十三(著)
かく花の時は葉がなく、葉の時は花がないので、それでハミズハナミズ(葉見ず花見ず)の名がある。鱗茎りんけい球形きゅうけい黒皮こくひこれを包み、中は白色で層々そうそう相重あいかさなっている。
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
なにしろ小さいジャンガラ星のことであるから、丘の上に立つと、星が球形きゅうけいになっているのがわかるのだった。
宇宙の迷子 (新字新仮名) / 海野十三(著)
もし待望の三千万ボルトを越える超高圧の空中電気がこの塔に落ちたら、この研究所の大広間の天井につってある二つの大きな球形きゅうけい放電間隙ほうでんかんげきに、ぴちりと火花がとぶはずであった。
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
少年は幸運にもその球形きゅうけいの秘密箱を火のそばで焦がしたがために、秘密箱のからくりは自然に中ではずれ、彼が二度目に手から地面の上へ落とすと、ぱっくりと二つに割れたのである。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
すべり下りると、そこには一つの関所せきじょがある。重い回転扉のはまった球形きゅうけいの大きい洞穴どうけつみたいな部屋だ。つまりこの部屋は、空気の関所だ。それより奥は、空気がいのだ、手前の方は空気が薄い。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ていの主要部は、球形きゅうけいをしている。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)