狼狽まごまご)” の例文
狼狽まごまごしている私の前へ据えた手先を見ると、華奢きゃしゃな蒼白い手で、薬指にきらと光っていたのは本物のゴールド、リングと見た。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
鈍痴漢とんちんかんの、薄鈍うすのろ奴等やつらくすり糸瓜へちまもあるものか、馬鹿ばかな、軽挙かるはずみな!』ハバトフと郵便局長ゆうびんきょくちょうとは、この権幕けんまく辟易へきえきして戸口とぐちほう狼狽まごまごく。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
狼狽まごまごして案内の女に応援を乞うた時、唐紙の向うで、勿体ぶった女の声で
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)