トップ
>
狛笛
>
こまぶえ
ふりがな文庫
“
狛笛
(
こまぶえ
)” の例文
そう思いながら、それでもまだ、
帰
(
かえ
)
る道をむなしく歩いていくことはおしそうに、
狛笛
(
こまぶえ
)
をとって、その
歌口
(
うたぐち
)
を
湿
(
しめ
)
しはじめる。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
と、うしろの床の間から、
朱塗
(
しゅぬり
)
の
狛笛
(
こまぶえ
)
を取って、ここへ——という目でさしまねきました。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
浜松城
(
はままつじょう
)
をでてまいりましたのは
宵
(
よい
)
でしたが、とちゅう空でおそろしい
霧
(
きり
)
にまかれ、やッといまごろここに
着
(
つ
)
きましたが、ここへくると、またどこかで
狛笛
(
こまぶえ
)
の
音
(
ね
)
がしていたせいか
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
伊兵衛の
狛笛
(
こまぶえ
)
の一曲が終りますと、夜宴の
無礼講
(
ぶれいこう
)
はここにくずれて、阿佐ヶ谷連中の
能
(
のう
)
がかりを皮切りに、赤い顔をならべた郷士たちが、
野趣横溢
(
やしゅおういつ
)
な武蔵野歌を手拍子でうたえば、珍しく
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
されば
小太郎山
(
こたろうざん
)
のとりでから、この躑躅ヶ崎の高楼にとらわれてきている
咲耶子
(
さくやこ
)
が、
悶々
(
もんもん
)
として眠られぬ
幽窓
(
ゆうそう
)
に、あの
影
(
かげ
)
をふと見つけて、
狛笛
(
こまぶえ
)
の
歌口
(
うたぐち
)
に、クロよ、クロよ、と
呼
(
よ
)
ぶ
音
(
ね
)
であったろうか。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
いと面白き
狛笛
(
こまぶえ
)
の音です。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
狛
漢検準1級
部首:⽝
8画
笛
常用漢字
小3
部首:⽵
11画
“狛”で始まる語句
狛犬
狛
狛家
狛江
狛錦
狛君
狛田