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犀川
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さいかわ
ふりがな文庫
“
犀川
(
さいかわ
)” の例文
うしろの
犀川
(
さいかわ
)
は水の美しい、東京の隅田川ほどの幅のある川であった。私はよく
磧
(
かわら
)
へ出て行って、鮎釣りなどをしたものであった。
幼年時代
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
ここ数日来、高原地方の天候は定まらないとみえて、真下の千曲川も彼方の
犀川
(
さいかわ
)
も、甚だしく水かさが増したかに見える。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
信州の
犀川
(
さいかわ
)
流域などは一般に、物の高低長短があることを山の神といい、その根本には山の神が片足神であるという俗信がまだ残っているらしい。
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
千曲川は
犀川
(
さいかわ
)
といっしょになってからがいい、つまり川中島から
下
(
しも
)
のほうがいいと言いますし、一方のかわずはまた、
臼田
(
うすだ
)
あたりから
上
(
かみ
)
のほうがいいと言いまして
力餅
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
ことに堀武三郎というのは、加賀では
大川
(
おおかわ
)
である
手取川
(
てどりがわ
)
でも、お城下さきを流れる
犀川
(
さいかわ
)
でも、至るところの有名な淵や
瀬頭
(
せがしら
)
を泳ぎ捜ることが上手であった。
幼年時代
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
▼ もっと見る
犀川
(
さいかわ
)
に沿い、
千曲
(
ちくま
)
の急流を測り、山に拠ってみたり、丘を擁して兵馬を休めてみたり、容易に、その
拠
(
よ
)
るところの全陣地が定まらないもののように見えた。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
加賀には残月という六十ばかりの僧、かつて
犀川
(
さいかわ
)
と浅野川の西東に流れていた時を知ってるといった。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
一体、
犀川
(
さいかわ
)
に合するまでの千曲川は、
殆
(
ほと
)
んど船の影を見ない。
唯
(
ただ
)
、流れるままに任せてある。この一事だけで、君はあの川の性質と光景とを想像することが出来よう。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
犀川
(
さいかわ
)
の上流で、やや遅れぎみの若葉が淵の上を半分以上覆いかぶさって、しんと、若葉の風鳴りがすると、それにつれて、淵の蒼い水面に鱗がたのさざなみが立って
蛾
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
行手に、
犀川
(
さいかわ
)
の水音、また
丹波島
(
たんばじま
)
の木立らしい影。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
雪国の
鬱陶
(
うっとう
)
しさよ。汽車は
犀川
(
さいかわ
)
を渡った。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
私がうるさく思いはせぬかと気をかねるようにして、いつも裏の
犀川
(
さいかわ
)
の水を汲みにやらせた。
性に眼覚める頃
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
犀
漢検準1級
部首:⽜
12画
川
常用漢字
小1
部首:⼮
3画
“犀川”で始まる語句
犀川口
犀川岸