牛飼うしかひ)” の例文
牛飼うしかひさん、こちらへ入らつしやい。一しよにわたしのおうちへ行きませう。私のお家は、紅宝石ルービー緑柱石エメラルドのかざりのついた、きれいな水晶の御殿です。
湖水の鐘 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
どうもくさういふ毛並けなみの牛が出来できたものでございますが、牛飼うしかひさんにたづねるとういふ牛はの時にうまれて出るとひました、と京都きやうとの人がまうしました。
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
村の牛飼うしかひ羊飼ひつじかひたちは、とき/″\湖水の中から、ふしぎな泣きごゑが聞えるものですから、気味悪がつて、その近くの草つ場へは一人も出てこなくなりました。
湖水の鐘 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)
そのうちに、村のある百姓のうちで、よその土地から来た、牛飼うしかひの若ものをやとひました。百姓は、そのわかものに、湖水のふちの草つ場へはけつしていかないやうに注意しておきました。
湖水の鐘 (新字旧仮名) / 鈴木三重吉(著)