“片鴛鴦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かたおし66.7%
かたおしどり33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
若くて、水の垂れるほど美しい姿が、片鴛鴦かたおしのように、悄然と、枯れ柳の下に凍ったまま、伝右衛門が橋を渡りきるまで、じいと、見送っているのだった。
べんがら炬燵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今宵からは、片鴛鴦かたおしの独り住む一室を、其処と定められたのだった。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
嫁ぐ妙齢としごろもはや過ぎかける片鴛鴦かたおしどりの独り身を、旅人の眼に不審いぶかられながら、むなしく旅に朽ちんとはして——いったい彼女は、この秋を、どこに武蔵の見た月を見ているのだろうか。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)