片鴛鴦かたおしどり)” の例文
嫁ぐ妙齢としごろもはや過ぎかける片鴛鴦かたおしどりの独り身を、旅人の眼に不審いぶかられながら、むなしく旅に朽ちんとはして——いったい彼女は、この秋を、どこに武蔵の見た月を見ているのだろうか。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)