然様さよう)” の例文
旧字:然樣
そんなら野菊や山路菊や竜脳菊で足りるだらうと云はれゝばそれも然様さようである、富士菊や戸隠菊を賞してそれで足りる、それも然様である。
菊 食物としての (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
然様さようでございますよ。その翌晩も亦私が睨むと申すのです。昨夜は自分が悪かったが、今夜は交際でおそくなったんだから、そんなに怖い顔を
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
然様さようでございますか? 何だかお強請ねだり致したようで真正ほんとうに恐縮でございます。坊や、有難うを仰有い」
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
奴僕ぬぼくうちの心のあらい者は、主人を神とも思っているから、然様さようでござる、それは一段と味も勝り申そうと云い、少し物わかりのした者は、それはむごいとは思ったが
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
相手が上手うわてだったからかなわない、一応は降参して、向後きょうこう然様さようなところへはまいりませぬと謝罪して済んだが、そこには又あやしきは男女の縁で、焼木杭やけぼっくいは火の着くことはや
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
追うて歩きます。然様さよう、四十頭も五十頭も出ますかな。勢いの好かものですばい。ボシタと申すのは敵を滅したという意味です。御承知のごと八幡さまはいくさの神さまじゃけん……
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「何故に、然様さようなさりませねばならぬと固くは御思いになりまする?」
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「はあ、然様さようで。然様でございますか」
好人物 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
「イエ、然様さようのものでもござりませぬ。」
雪たたき (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
然様さようなれば山下様」
嫁取婿取 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)