“為出(しだ)” の例文
旧字:爲出
殊(こと)に痴情の果に箇様(かよう)な不始末(ぶしまつ)を為出(しだ)しました、何(なに)ともはや申しやうも無い爛死蛇(やくざもの)に、段々と御深切のお心遣(こころづかひ)、却つて恥入りまして、実に面目次第も御座いません。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
陸の浚(さらえ)が畢(おわ)ると、二番位演奏があって、その上で酒飯(しゅはん)が出た。料理は必ず青柳(あおやぎ)から為出(しだ)した。嘉永四年に渋江氏が本所台所町に移ってからも、この出稽古は継続せられた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
廿一日に、中村憲吉君は校歌の話を為出(しだ)した。校歌といふのは、秋田県角館(かくのだて)中学校の校歌を平福百穂画伯から嘱付して赤彦君に作つて貰ふことになつてゐた。それを謂(い)ふのである。
島木赤彦臨終記 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
ト文三憤然(やっき)として分疏(いいわけ)を為出(しだ)した。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)