溝壑こうがく)” の例文
後、董卓とうたく出でて、ひとたび治まるも、朝野の議をみだりにわたくしなし、四こうの乱、ついで起り、あわれ漢帝を民間に流浪させ参らせ、生民せいみん溝壑こうがくに追い苦しむ
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
孟軻もうかの語に、志士は溝壑こうがくにあるを忘れず、勇士はそのこうべうしなうを忘れずと。余は昨今のごとき騒々しい世にありて、キンダマの保全法くらいは是非たしなみ置かねばならぬと存ずる。
このやいばを胸に受けて溝壑こうがくに捨てられて腐ってしまったのだ。
あいともに溝壑こうがくに転ぜしめたればなり。
将来の日本:04 将来の日本 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)