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渺漠
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びょうばく
ふりがな文庫
“
渺漠
(
びょうばく
)” の例文
イシカリ川、その源は遠く山間に発し、
委蛇
(
いい
)
として西海に入る、沿岸は
渺漠
(
びょうばく
)
たる大原野ありて四方便利の地たり、これを
石狩川
(新字新仮名)
/
本庄陸男
(著)
人無村
(
ひとなしむら
)
をかけぬけて、
渺漠
(
びょうばく
)
たる
裾野
(
すその
)
の原にはいると、
黒馬
(
こくば
)
の
将
(
しょう
)
は、
鞍
(
くら
)
のうえから声をからして、はげました。
雨
(
あま
)
ヶ
岳
(
たけ
)
の火はまだ赤々ともえている。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
が、一里あまり奥の院まで、曠野の杜を
飛々
(
とびとび
)
に心覚えの家数は六七軒と数えて
十
(
とお
)
に足りない、この心細い
渺漠
(
びょうばく
)
たる霧の中を何処へ吸われて行くのであろう。
遺稿:02 遺稿
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
元来神は、吾人の見る事の出来ぬ
渺漠
(
びょうばく
)
たるもの、
果
(
は
)
ては、広大無限、不可思議の宇宙を造り、その間には、日月星辰山川草木と幾多の潤色がしてある。今我が立てる処もまたその撰にもれぬ。
穂高岳槍ヶ岳縦走記
(新字新仮名)
/
鵜殿正雄
(著)
渺
漢検1級
部首:⽔
12画
漠
常用漢字
中学
部首:⽔
13画
“渺”で始まる語句
渺茫
渺々
渺
渺漫
渺莽
渺々乎