“混返”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
まぜかえ60.0%
まぜかへ40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
敵意のあるものなら、手紙を遣取やりとりするのも少し変ではないか、こう叔父が混返まぜかえしたのが始まりで、お俊は負けずに言い争った。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
「どうです。先生、もう弓も飽いたから——貴様、この矢場で、鳥でも飼え、なんと来た日にゃあ、それこそ此方こっちのものだ……しかしこの弓は、永代えいたい続きそうだテ」こんなことを言って混返まぜかえすので
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
『穢多には一種特別な臭気にほひが有ると言ふぢやないか——嗅いで見たら解るだらう。』と尋常一年の教師は混返まぜかへすやうにして笑つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
と叔父さんが混返まぜかへすやうな調子で言つて、みんなの前でつたのは変な紅い色の裏地だ。番頭まで笑つた。斯の叔父さんの串談じやうだんに、お節は胸が一ぱいに成つて独りで次の部屋の方へ逃出して了つた。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)