混返まぜかへ)” の例文
『穢多には一種特別な臭気にほひが有ると言ふぢやないか——嗅いで見たら解るだらう。』と尋常一年の教師は混返まぜかへすやうにして笑つた。
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
と叔父さんが混返まぜかへすやうな調子で言つて、みんなの前でつたのは変な紅い色の裏地だ。番頭まで笑つた。斯の叔父さんの串談じやうだんに、お節は胸が一ぱいに成つて独りで次の部屋の方へ逃出して了つた。
出発 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)