“淡鈍”の読み方と例文
読み方割合
うすにび100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そんな物の間から見えるのも女房たちの淡鈍うすにび色の服、黄色な下襲したがさね袖口そでぐちなどであったが、かえってえんに上品に見えないこともなかった。
源氏物語:10 榊 (新字新仮名) / 紫式部(著)
淡鈍うすにび色のあやを着て、中に萱草かんぞう色という透明な明るさのある色を着た、小柄な姿が美しく、近代的な容貌ようぼうを持ち、髪のすそには五重の扇をひろげたようなはなやかさがあった。
源氏物語:55 手習 (新字新仮名) / 紫式部(著)
そんなことで妻は生涯しょうがい心から打ち解けてくれなかったのだなどと、源氏は悔やむのであるが今はもう何のかいのある時でもなかった。淡鈍うすにび色の喪服を着るのも夢のような気がした。
源氏物語:09 葵 (新字新仮名) / 紫式部(著)