浄瑠璃寺じょうるりでら)” の例文
ただ、西のかたはるかに、山城国やましろのくに浄瑠璃寺じょうるりでら吉祥天きっしょうてんのお写真に似させ給う。白理はくり優婉ゆうえん明麗めいれいなる、お十八、九ばかりの、ほぼひとだけの坐像である。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
附近の笠置寺とか浄瑠璃寺じょうるりでらとか、建武の遺跡などを探って、宿も、どこかへ取り、充分に心身の静養もして、その宿から散歩のていで出かけて来たものらしく、ほんの着流しであり
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
浄瑠璃寺じょうるりでらや笠置寺へゆく人たちも泊るので、夕方になると、そこの入口の立樹たちきや、ひさしの下には、必ず十頭くらいの荷駄馬がつながれ、おびただしい米をかしぐため、米のぎ水が前の流れを白く濁していた。
宮本武蔵:03 水の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)