流星りゅうせい)” の例文
クリストフがいる小さなまちを、ある晩、流星りゅうせいのように通りすぎていったえらい音楽家おんがくかは、クリストフの精神せいしんにきっぱりした影響えいきょうを与えた。
ジャン・クリストフ (新字新仮名) / ロマン・ロラン(著)
そうしてとうとうしまいには、彼の射る白羽の矢ばかりが、まるで昼見える流星りゅうせいのように、たった一筋空へ上るようになった。
素戔嗚尊 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
その時、研究所の屋上からは、ものすごい閃光せんこうとともに、緑色の流星りゅうせいのようなものが、まっすぐに中天高くとびあがった。
超人間X号 (新字新仮名) / 海野十三(著)
元日が最もはげしく、暮れたばかりの夜空に、さながら幾千百の銀蛇ぎんだが尾をひくように絢爛と流星りゅうせいが乱れ散り、約四半時はんどきの間、光芒こうぼうあいえいじてすさまじいほどの光景だった。
平賀源内捕物帳:萩寺の女 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「だって、今まででも流星りゅうせいというものがあって、隕石も落ちたでしょう。しかしこんなにたくさん落ちなかったわねえ」
ふしぎ国探検 (新字新仮名) / 海野十三(著)
そのうちに、宙飛ちゅうとぶ黄金メダルは、流星りゅうせいのようにすーッと下に下りた。とたんに、扉がばたんと音をたてて閉った。
少年探偵長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
また速度においては、欲すれば現在の航空機速力の百数十倍にもあげることが出来るが、機体の冷却を適当にやらないと空中に於て流星りゅうせいの如く燃焼するおそれがある
諜報中継局 (新字新仮名) / 海野十三(著)
暗黒の空間に、流星りゅうせいのようなものがしきりにとぶ。
海底都市 (新字新仮名) / 海野十三(著)