はた)” の例文
自分の運命に対する強い信頼が小供の時から絶えずはたらいていたけれども、またその側には常に自分の矮小わいしょうと無力とを恥じる念があって
自己の肯定と否定と (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
そうして師匠の慈愛が、自分のほんとうに生きやうとする心のはたらきを一時でも痲痺しびらしてゐた事にあさましい呪ひを持つやうな時さへ來た。
木乃伊の口紅 (旧字旧仮名) / 田村俊子(著)
仏教の背後にその芸術的要素やシナの文化やその他種々のものがはたらいていたからこそ、我々の祖先はあのように大きく動き始めたのである。
偶像崇拝の心理 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
我々は創作者としてはたらく時、その創作の心理を観察するだけの余裕を持たない。我々はただ創作衝動を感ずる。内心に萌え出たある形象が漸次醗酵し成長して行くことを感ずる。
創作の心理について (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)