洪武こうぶ)” の例文
年はあらたになりて建文二年となりぬ。えん洪武こうぶ三十三年と称す。燕王は正月の酷寒に乗じて、蔚州いしゅうを下し、大同だいどうを攻む。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
濂の人品おもう可きなり。孝孺洪武こうぶの九年を以て、濂にまみえて弟子ていしとなる。濂時に年六十八、孝孺を得ておおいに之を喜ぶ。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
御史、建文帝は洪武こうぶ十年に生れたまいて、正統せいとう五年をへだたる六十四歳なるを以て、何ぞ九十歳なるを得んとて之を疑い、ようやく詰問して遂にそのなるを断ず。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)