津々浦々つつうらうら)” の例文
それはちょうど、欧米におけるクリスマスににたものだ、日本全国津々浦々つつうらうらにいたるまで、いやしくも男の子のある家では、屋根よりも高く鯉幟こいのぼりを立てる、室内には男性的な人形をかざる。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
津々浦々つつうらうら渡鳥わたりどり稲負いなおおどり閑古鳥かんこどり。姿は知らず名をめた、一切の善男子ぜんなんし善女人ぜんにょにん木賃きちん夜寒よさむの枕にも、雨の夜の苫船とまぶねからも、夢はこのところに宿るであろう。巡礼たちが霊魂たましいは時々此処ここに来てあすぼう。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
日本全国津々浦々つつうらうらにまでひびきわたったのでした。
大金塊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)