洒然さっぱり)” の例文
洒然さっぱりとした門の戸は固くとざされて、竹垣の根には優しい露草の花が咲いている。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
ある夏土用の日盛ひざかりの事……生平きびらの揚羽蝶の漆紋に、はかま着用、大刀がわりの杖を片手に、芝居の意休を一ゆがきして洒然さっぱり灰汁あくを抜いたような、白いひげを、さわやかしごきながら、これ、はじめての見参。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)