洋学ようがく)” の例文
当時、諭吉はきゅう中津藩なかつはんの士族にして、つと洋学ようがくに志し江戸に来て藩邸内はんていないに在りしが、軍艦の遠洋航海えんようこうかいを聞き、外行がいこうねんみずから禁ずるあたわず。
ペンのごときは僕らが始めて洋学ようがくおさめるころには筆またはかねの筆と訳したものだ。しかるに今は日本のすみずみに行ってもペンで通る。かねの筆というよりはペンというほうがむしろ簡便である。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
高橋その馳走ちそうをうけ、これにて少しはらえたとて去りたりと。この高橋は洋学ようがくにも精通せいつうし、後来こうらい有望ゆうぼうの人なりけるに、不幸ふこうにして世をはやうせり。先生深く惋惜えんせきし、厚く後事こうじめぐまれたりという。