トップ
>
没分暁漢
>
わからずや
ふりがな文庫
“
没分暁漢
(
わからずや
)” の例文
然るに、あれだけの大災に予知が出来無かつたの、測震器なんぞは
玩器
(
おもちや
)
同様な物であつたのと難ずるのは、余りに
没分暁漢
(
わからずや
)
の言である。
震は亨る
(新字旧仮名)
/
幸田露伴
(著)
『好し、好し。今帰つてやるよ。僕だつて然う
没分暁漢
(
わからずや
)
ではないからね、先刻御承知の通り。処でと——』と、腕組をして
凝乎
(
じつ
)
と考へ込む
態
(
ふう
)
をする。
札幌
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
いやはやどうも
没分暁漢
(
わからずや
)
どもで、馬鹿な奴らでございますよ。せっかくこちらが親切ずくに、いい事を教えてやったのに、恩を仇で返すんですからね。
任侠二刀流
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
私
(
わし
)
は
没分暁漢
(
わからずや
)
の一巡査であるが、生理学教室に雛を祭ることにおいて、一石橋の
朧月
(
おぼろづき
)
一片の情趣を会得した甲斐に、
緋緘
(
ひおどし
)
の鎧の袖に山桜の意気の
羨
(
うらやま
)
しさに堪えんで。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「まあ、何といふ
没分暁漢
(
わからずや
)
なんだらうね。」女は七面鳥のやうに顔色を変へて、我鳴り立てた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
▼ もっと見る
「それを云うのよ。岡本もよっぽどの
没分暁漢
(
わからずや
)
ね」
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
しかるに若殿がお多分に洩れず
没分暁漢
(
わからずや
)
の悪童で馬琴を撲ったり叩いたりした。そうでなくてさえ豪毅一徹清廉潔白の馬琴である。憤然として袖を払い
戯作者
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
うんや、ならねえ。この駄平、言い出したからは、血を絞っても取らねば帰らぬ。きりきりここへ出しなさい。と言い募るに得三は
赫
(
かっ
)
として、「ここな、
没分暁漢
(
わからずや
)
。無い者ア仕方がねえ。 ...
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
没
常用漢字
中学
部首:⽔
7画
分
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
暁
常用漢字
中学
部首:⽇
12画
漢
常用漢字
小3
部首:⽔
13画
“没分暁”で始まる語句
没分暁