永楽えいらく)” の例文
しん王以下は、永楽えいらくに及んで藩に就きたるなれば、しばらくきて論ぜざるも、太祖の諸子をほうじて王となせるもまた多しというべく
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
永楽えいらく元年、帝雲南うんなん永嘉寺えいかじとどまりたもう。二年、雲南をで、重慶じゅうけいより襄陽じょうよういたり、また東して、史彬しひんの家に至りたもう。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
燕王えんおう今は燕王にあらず、げんとして九五きゅうごくらいに在り、明年をもって改めて永楽えいらく元年とさんとす。しこうして建文皇帝は如何いかん
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
これは日頃主人が非常に愛翫あいがんしておった菫花すみれの模様の着いた永楽えいらくの猪口で、太郎坊太郎坊と主人が呼んでいたところのものであった。アッとあきれて夫婦はしばし無言のまま顔を見合せた。
太郎坊 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)