永井ながい)” の例文
この寛永の大造営には、酒井さかい備後守びんごのかみ永井ながい信濃守しなののかみ井上いのうえ主計頭かずえのかみ土井どい大炊頭おおいのかみ、この四名連署の老中書付、ならびに造営奉行秋元あきもと但馬守たじまのかみのお触れ書が伝えられている。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
横浜の支店長の永井ながいとか、この田島とか、葉子には自分ながらわけのわからない苦手にがての人があった。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
長崎の御目付おめつけがお下りで通行の日でさ。永井ながい様とかいう人の家来が、人足がおそいと言うんで、わたしの村の問屋と口論になって、都合五人で問屋を打ちすえました。
夜明け前:01 第一部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
此の大屋の勢いは大したもので、伊香保には結構なのが沢山ございますが、中にも名高いのは木暮金太夫こぐれきんだゆう、木暮武太夫ぶだゆう永井ながいろう、木暮八ろうと云うのが一等宜いと彼地あちらで申します。
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
「踏切り番です。学校の生徒の轢かれそうになったのを助けようと思って轢かれたんです。ほら、八幡前はちまんまえ永井ながいって本屋があるでしょう? あすこの女の子が轢かれる所だったんです。」
寒さ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)