“八幡前”の読み方と例文
読み方割合
はちまんまえ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「そうじゃ、ゆうべ、八幡前はちまんまえで、鎧売よろいうりに斬りちらされた悪侍、あのときの者が二、三人はたしか今の群れにまじっていた」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「踏切り番です。学校の生徒の轢かれそうになったのを助けようと思って轢かれたんです。ほら、八幡前はちまんまえ永井ながいって本屋があるでしょう? あすこの女の子が轢かれる所だったんです。」
寒さ (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
木綿もめんのおりきという妓がある。そのお力が、八幡前はちまんまえの小鳥屋の前まで来ると、人だかりがしていた。のぞいてみると、尾花家の稚妓こどもが小鳥屋の亭主に何かひどく呶鳴どなられていた。
春の雁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)