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気紛
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きまぐれ
ふりがな文庫
“
気紛
(
きまぐれ
)” の例文
旧字:
氣紛
だからそこに云うに忍びない苦痛があった。彼らは残酷な運命が
気紛
(
きまぐれ
)
に罪もない二人の不意を打って、面白半分
穽
(
おとしあな
)
の中に突き落したのを無念に思った。
門
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「駄目だよ。ウチの
船長
(
おやじ
)
は会社の
宝物
(
ほうもつ
)
だからな。チットぐれえの
気紛
(
きまぐれ
)
なら会社の方で大目に見るにきまっている。
船員
(
のりくみ
)
だって
船長
(
おやじ
)
が桟橋に立って片手を揚げれや百や二百は集まって来るんだ」
難船小僧
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
ひつそりと
怖気
(
をぢけ
)
づく、ほんの
一時
(
いちじ
)
の
気紛
(
きまぐれ
)
につけ込んで
東京景物詩及其他
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
極
(
ごく
)
美しい幸福を
気紛
(
きまぐれ
)
でまずくします。
ファウスト
(新字新仮名)
/
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
(著)
睛
(
せい
)
を
閑所
(
かんしょ
)
に転ずる
気紛
(
きまぐれ
)
の働ではない。打ち守る光が次第に強くなって、眼を抜けた魂がじりじりと一直線に甲野さんに
逼
(
せま
)
って来る。甲野さんはおやと、首を
動
(
うごか
)
した。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
立ち枯れの秋草が
気紛
(
きまぐれ
)
の時節を誤って、暖たかき
陽炎
(
かげろう
)
のちらつくなかに
甦
(
よみが
)
えるのは
情
(
なさ
)
けない。甦ったものを打ち殺すのは詩人の風流に反する。追いつかれれば
労
(
いたわ
)
らねば済まぬ。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
気
常用漢字
小1
部首:⽓
6画
紛
常用漢字
中学
部首:⽷
10画
“気紛”で始まる語句
気紛屋