トップ
>
正眼
>
せいがん
ふりがな文庫
“
正眼
(
せいがん
)” の例文
二人は
正眼
(
せいがん
)
に構えたまま、どちらからも最初にしかけずに居りました。その内に多門は
隙
(
すき
)
を見たのか、数馬の
面
(
めん
)
を取ろうと致しました。
三右衛門の罪
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
大柄の一人は早くも入口を
塞
(
ふさ
)
いで大上段に振り
冠
(
かぶ
)
り、小柄の一人は、一刀を
正眼
(
せいがん
)
に、平次のうしろからジリジリと迫ります。
銭形平次捕物控:082 お局お六
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
よく上段に構えるとか
正眼
(
せいがん
)
につけるとか申しますが、中々剣術の稽古とは違って真剣で敵を討とうという時になると、只斬ろうという念より
外
(
ほか
)
はございませんから
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その時主水之介が初めて見せた諸羽流奥義の
正眼
(
せいがん
)
崩しで、当時七人組は江戸の町道場を人なきごとくに泣かせ歩いた剣豪揃いだったにもかかわらず、ひとたび彼の正眼崩しに出会うや否や
旗本退屈男:01 第一話 旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
然
(
しか
)
る後フト
正眼
(
せいがん
)
を得てさて観ずれば、何の事だ、皆夢だ邪推だ取越苦労だ。
浮雲
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
▼ もっと見る
櫂の木剣は、
正眼
(
せいがん
)
に持たれ、物干竿の長剣は、上段に返っていた。
宮本武蔵:08 円明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
南竜軒は
竹刀
(
しない
)
を
正眼
(
せいがん
)
につける。三宅先生も同じく正眼。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
わたくしはとうとう数馬の上へ、当然挙げるはずの扇を挙げずにしまったのでございまする。二人はまたしばらくの
間
(
あいだ
)
、
正眼
(
せいがん
)
の
睨
(
にら
)
み合いを続けて居りました。
三右衛門の罪
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
正
常用漢字
小1
部首:⽌
5画
眼
常用漢字
小5
部首:⽬
11画
“正眼”で始まる語句
正眼崩