楽毅がっき)” の例文
「上天文に通じ、下地理をさとり、謀略は管仲、楽毅がっきに劣らず、枢機すうきの才は孫子、呉子にも並ぶ者といっても過言ではないでしょう」
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
また御物中には、皇后直筆の楽毅がっき論も残っているということである。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
七十余城を一時に落した楽毅がっきが行い
大菩薩峠:41 椰子林の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
先生はみずから常に自分を春秋の管仲かんちゅう楽毅がっきに比していたそうですが、古の英雄が志は、天下万民の害を除くにあり、そのためには、小義私情を捨てて大義公徳により
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
実は近いうちに隆中の孔明を訪れたいと思っていますが——聞説きくならく、彼はみずから、自分を管仲かんちゅう楽毅がっきに擬して、甚だ自重していると聞きますが、やや過分な矜持きょうじではないでしょうか。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
春秋の宰相管仲かんちゅう、戦国の名将軍楽毅がっき、こうふたりを心に併せ持って、ひそかに
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ご辺もまた、玄徳の偽善にまどわされ、そのあやまれる覇道はどうにならって、自己の大才をゆがめ、みずからいにしえ管仲かんちゅう楽毅がっきに比せんなどとするは、沙汰のかぎり、烏滸おこなる児言じげん、世の笑い草たるに過ぎぬ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)