梁木うつばり)” の例文
スキアヴォーニアの風に吹寄せられてイタリアの背なる生くる梁木うつばりの間にかたまれる雪も 八五—八七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
これが却つて、相持ちで、さしては見たが時雨がさ、気はあせれども足はふらふら、と歌の文句にある通り、眼中の梁木うつばりとなり、ろくに何も出来ないくせに何だかあたりの空気が気に入りません。
私のこと (新字旧仮名) / 木村荘八(著)
君の崇拝する篠田先生も紡績女工の夜業などには、大分だいぶ間敷ましく鋭鋒えいほうを向けられるが、新聞配達の夜業はドウしたもんだイ、ひとの目にる塵をかぞへておのれの目に在る梁木うつばり御存ごぞんじないのか、矢ツ張り
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)