がら)” の例文
「私に言ってるのならお生憎様あいにくさま。そりゃお酒を飲んだら赤くはなろうけど、端唄を転がすなんて、そんな意気な真似はお光さんのがらにないんだから」
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)
何であんながらにも無い気前を見せたのかと、これは不審を立てられるのが当然あたりまへだ。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「まあ、御免なさいまし。いえね、おいどを振らずに俥屋は走れないものか、それを聞いて見ようとそう申して……ほほほほ。あなた布団をお敷き遊ばせ」とがらにもない遊ばせことばをてれ隠しに
深川女房 (新字新仮名) / 小栗風葉(著)