栄子えいこ)” の例文
旧字:榮子
のちに、養母やしないおやは、江木家へ引きとられていたが、養家では、生みの男の子には錺職かざりしょくぐらいしかおぼえさせなかったが、勝気な栄子えいこには諸芸を習わせた。
江木欣々女史 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
飯島いひじま夫人——栄子えいこは一切の事を放擲はうてきする思をしたあとで、子供を東京の家の方に残し、年をとつた女中のおつる一人連れて、漸く目的めあてとする療養地に着いた。
灯火 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)