マスト)” の例文
「ところで、あの船室ケビンの前の白いマスト尖端さきへ、御主人が燈火あかりをお吊るしになったのは、度々のことではないですね?」
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
青い、ぼかし絵のようなその海を背にして、深谷氏の船室ケビンが白々と輝き、風が出たのか白いマストの上空を、足の速い片雲が夥しく東の空へ飛び去っていた。
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
進むにつれて同じように白い小さな船室ケビン風の小屋が見えはじめ、小屋の傍らにはこれも又白く塗られた細長いマストが、海近く青い空の中へくっきりと聳えだした。
死の快走船 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)